9月6日、長野市立真島小学校にて、起震車の授業を行いました。
起震車の授業は、以前から実現したかったイベントの一つです。
チーム真島のメンバーである山崎は以前、 群馬の小学校でも起震車授業を実践しています。(起震車を利用した防災教育〜高崎市立西小学校にて〜)
起震車は、児童にとっては単なる楽しいアトラクションのように映ることがあります。またそうでなくても、単なる地震の強さを体感するための機械として使われることが多いように感じています。 しかしショート訓練と組み合わせることで、子どもたちは揺れている中で自助のポーズをとることの難しさを感じ、ショート訓練によりリアリティを持って取り組むことができると考えています。 つまり、起震車は「地震の中で自分の身を守る練習をする機械」でもあるのです。
真島小学校ではその上で ①ショート訓練1回目 ②震災の体験談を読む ③起震車体験 ④ショート訓練2回目 というプログラムを全学年に実施しました。
②の震災体験談を読む授業の目的は、これから体験する起震車の揺れが決して、「楽しいもの」「面白いもの」ではないということを理解してもらうということです。
また④の2回目のショート訓練ではクラスを2グループに分け、見せ合うことで互いに意見を言い合いました。
(写真:起震車体験後の振り返り授業の様子)
起震車体験授業にはポイントがあります。 それは、子どもたちに「考えさせる」ということ。
もちろんふざけないことは重要ですが、そればかりを重視して静かに揺れが来るのを待ち、揺れが来たら机の下に入る、というのではあまり意味がありません。 それよりも、なるべく普段の生活に近づけてあげる。 ご飯を作っているかもしれないし、寝っ転がってテレビを見ているかもしれない。机で宿題をしているかもしれないし、友達と遊んでいるかもしれない。その自分がどこで何をしているか、チームで作戦を立てます。
そして起震車体験をしている他のチームを観察する。 そうすると、もしご飯を食べているとしたらお皿が机の上にあるからそこにお尻を向けてダンゴムシのほうがいいな、とかこの状態だと動けないからその場でダンゴムシをしたほうがいいんだな、とか色んな発見があります。
真島の実践はこの視点が少し抜けてしまったことが反省点です。 しかし、子どもたちの中にはその日の体験を家庭内で報告した子もいるようで、少なくとも子どもたちの中にこの体験が意味あるものとして残ったのではないかと思います。
起震車体験の可能性を、より広げていきたいですね。